同じ米ドル両替なのになんで損得がある?
アメリカドル両替のレートが良いとか、悪いとか言われることがありますが、いったいどういうことでしょうか?
一般的にはレートが良い場所で両替をすれば得をしますし、反対に、レートが悪いところで両替すれば損をします。
*ただしレート以外の手数料を取る銀行や両替所もございますのでご注意ください
例えば1ドルにつき「3円」のM銀行と、1ドルにつき「1円」のG両替店を例に見てみましょう。
100,000円を米ドルに両替し、受け取った米ドルのうち500ドルだけをアメリカで使い、残りは帰国時に再び日本円に戻した場合を考えます。
*為替レートは出発時、帰国時とも1ドル=100円のまま変動しない場合と仮定します。
■M銀行で両替の場合(実勢為替レートは1ドル=100円の場合)
日本円→米ドルの両替レート:1ドル=103円
米ドル→日本円の両替レート:1ドル=97円
(出発前)
100,000円を両替してドルを受け取る。
100,000円÷103円(両替レート)=約970ドル。
970ドル-500ドル=470ドル
(帰国後)
余った470ドルを日本円に換金。45,590円受け取る。
470ドル×97円(両替レート)=45,590円
■G両替店で両替の場合 (実勢為替レートは1ドル=100円の場合)
日本円→米ドルの両替レート:1ドル=101円
米ドル→日本円の両替レート:1ドル=99円
(出発前)
100,000円を両替してドルを受け取る。
100,000円÷101円(両替レート)=約990ドル
990ドル-500ドル=490ドル
(帰国後)
余った470ドルを日本円に換金。48,510円受け取る。
490ドル×9円(両替レート)=48510円
A銀行の場合:残った金額 45,590円
B両替店の場合:残った金額 48,510円
米ドルにするとき、日本円に戻すとき、どちらも実勢為替レートは100円でしたし、アメリカで使った額も同じ500ドルでしたが、レートが良い(手数料が安い)G両替所のほうが2,920円ほどお得な結果となりました。
出発前の国内での両替が有利
円とドルを両替する場合、一般的に日本国内で行う方が有利な場合が多いです。これは、アメリカドルの需要が世界的に高いからです。
世界の基軸通貨である米ドルは、日本を含めどこの国でも需要が高く、他の国の通貨と比べて低い手数料で両替ができます。
これに対して円はアメリカでの需要が低いため、アメリカで円をドルに両替際には日本国内よりも手数料が高めとなってしまうことが多いです。
外貨両替専門店
都内の外貨両替専門店であれば比較的レートの良いお店が多いです。
ただし全国展開している大手は手数料水準もまちまちです。提示されるレートに大きな差があるため、両替の前に他の業者と比べるのがよいでしょう。
銀行
銀行は信用度が高い分、レートが少し高い場合が多いです。
両替窓口が空港にもあるので、海外への出発直前にも頼れる存在です。
旅行会社
旅行会社の場合、レートはかなり高めに設定されています。また、円を外貨に替えることはできるものの、外貨を円に替えることはできないところが多いようです。また、窓口で申し込みをしてもその場での受け渡しではなく、後日店舗で受け取る、または自宅へ宅配手配をするという場合もありますので事前にしっかり確認しておきましょう。
金券ショップ
金券ショップのレートや手数料が高い場合が多いです。また銀行や両替専門店に比べると在庫が少ない傾向があるようです。
以上、国内の窓口で現金両替できる場所をご紹介でした。
アメリカでの両替
日本国内で両替をした方が有利な場合が多いとはいえ、アメリカに着いてから現金が不足してしまうケースも考えられます。米国での主要な両替場所もチェックしておきましょう。
空港の両替所
米国空港内の両替所は、一般的に手数料が高いことが多いようです。日本国内の空港では1ドルあたり2〜5円程度の手数料に対して、米国の空港で両替すると1ドルあたり15円程度の手数料がかかる場合もあるようです。
ホテル
米国のホテルでは両替サービスを行っているところがありますが、非常に手数料は高めです。緊急時以外はできるだけ利用しない方がよいでしょう。
外貨両替所
アメリカでは街を歩いていると両替所を多く見かけます。空港やホテルより手数料の低い両替所が多いようです。現地で両替が必要になった場合は街の外貨両替所での両替がいいかもしれません。
現地でドルを引き出す方法
両替する現金を持っていなくても、アメリカでドルを手にする方法はあります。クレジットカード、国際キャッシュカード(インターナショナルカード)を利用すれば、現地のATMでドルを引き出すことができるのです。
海外キャッシング
海外で利用できるクレジットカードをお持ちであれば、海外キャッシングを利用して、現地のATMからドル引き出すことができます。ただしどんなATMでも利用できるわけではなく、利用するクレジットカードで対応するATMが異なります。たとえばVisaカードは「Visa」または「PLUS」マークのあるATM、Masterカードは「Cirrus」マークのあるATMに対応しています。
インターナショナルカード
インターナショナルカードがあれば、日本にある自分の口座のお金を海外のATMから現地通貨で引き出すことができます。ただし「対応していないATM」「1日の引き出し限度額」「出金手数料がかかる場合がある」など注意が必要です